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執筆者の写真松崎 怜

フリーランスは税理士に依頼すべきか?(2021.07.01追記)

更新日:2021年7月1日



「フリーランスって税理士にお願いしたほうがいいんでしょうか?」


よくある質問のひとつで、人によって答えがちがう問題。


僕の考えでは、論点を3つに分ける必要があると思っています。


1)法律で正しい計算・申告がもとめられていること

2)経済合理的に正しいのか

3)事業主(経営者)としての自覚


この3つを総合的に考える必要があります。

自分はどんな信念をもっていて、なにを重視するのか、考えてみるといいでしょう。


それでは、ひとつずつみていきます。



1)法律で正しい計算・申告がもとめられていること


フリーランスの場合、集大成は毎年の確定申告ですよね。


そもそも、確定申告書を書いて税務署に提出することは、税理士じゃなくて自分でできます。

フリーランスであれば自分でやられている方の方が多いと思います。


でも「その確定申告の内容は正しいですか?」と問われると、どれぐらい自信があるでしょうか…?


フリーランスに関わる税金は、確定申告(所得税)のほかにもあります。


・消費税

・源泉所得税

・個人事業税

・住民税

・固定資産税


個別にルールがあり、それぞれが関連しています。


ある程度のミスであれば、事業に大きな影響を及ぼすことはないかもしれません。

しかし、致命的なミスや悪質な税金回避などは、フリーランスの継続に支障をきたすこともありうるでしょう。


税務署や税理士の立場からいえば「法律に則った正しい計算と申告をしましょう」としかいえないことが事実です。


ただ、税務署もひとつの経済組織なので、あらゆるフリーランスの方の細かなミスまで、すべてに対応することは現実的に不可能です。


”少額不徴収”といって、税務署が徴収するための労力が徴収金額に見合わない場合、指導で終わることもあったりします。


正しい計算・申告を行うことがルールであって、ミスは例外的に許容されている、という理解を忘れないようにしましょう。



2)経済合理的に正しいのか


税理士に所得税の確定申告を依頼すると、だいたい5万円〜30万円ぐらいの報酬がかかります。


確定申告だけじゃなくて、毎月の税務顧問を依頼すると、年間で15万円〜100万円ぐらいの報酬になるでしょう。


フリーランスは、自分で稼いだ利益の中から、経費として税理士への報酬を払うことになりますので、間違いなくこれはコストのひとつです。


そのコストに見合った価値が、税理士の提供するサービスで得られるのか。

これがふたつ目の論点です。


税理士が行う業務には主に、


・申告書・決算書の作成(税金の計算)

・会計帳簿の入力代行

・申告書や届け出などの提出

・税務の相談


などがあります。

一般的にもこのイメージではないでしょうか。


では、税理士が提供するサービスの価値とはなんでしょうか。


サービスの価値は、税理士によって異なります。

ちなみに当事務所であれば、こんな価値を提供しています。


・節税

・中長期的な資産形成

・経営の持続化

・収入の増加

・コストの削減

・オンライン完結

・クラウド会計特化

・創業融資のサポート

・事業計画策定のサポート

・安心感


当事務所では、まずはじめに、お客さまの悩みや課題を共有した上で、それに見合った価値を提供できるかどうか、面談させていただいています。


マッチングしないようであれば、顧問をお断りさせていただくこともあったりします。


経済合理的とは、”顧問料を払った分だけ節税してくれるのか?”といった短期的で金銭的な判断だけではありません。


フリーランスのような”自分の力で生きる人生”を続けていくために、自分にとってなにが経済合理的なのか、中長期的な視点でも考えてみてはいかがでしょうか。



2021.07.01追記


当事務所では、サービス内容を全面的に見直しました。

ある程度小規模なフリーランスであれば、税理士に確定申告業務を依頼するコスト負担は小さくないと思います。


そこで、確定申告業務を依頼するのではなく、いつでも「相談」ができる、低価格な「オンライン相談・プラン」を設けました。


確定申告はなんとか自分でこなせるので、不安なとき、困ったとき、悩んだときの相談相手がほしい、というニーズに向けて、窓口を開いています。



3)事業主(経営者)としての自覚


フリーランスも「経営者」です。

個人事業主ですからね。


自分がプレーヤーでありながら、事業のかじ取りもしなければなりません。


フリーランスにこんなことがあると、とても怖いです。


・怪我

・病気

・売掛金の未払い、滞留

・クライアントとの不利な契約

・業務上の損害賠償


また、将来の年金だって会社員より少ないですよね。

自分で資産形成していかなければいけません。


フリーランスは、自分の人生全体を、自分の力でコントロールしていかなければいけないんです。

会社やだれかが代わりに考え、守ってくれるわけではありません。


でも、そもそも自分の力で自由に生きたいからフリーランスになった方が、ほとんどだと思います。

そして自由に生きるためには、上記のような課題・問題を自分で乗り越えなければいけません。


そのとき、あなたの相談相手はだれですか?


だれかに相談したい、と思ったときに、もしかしたらそれが税理士かもしれません。

(税金の計算しかできない人も少なくないですが…)



まとめ


「フリーランスって税理士にお願いしたほうがいいんでしょうか?」

という質問に関して、3つの論点で考えてきました。


1)法律で正しい計算・申告がもとめられていること

2)経済合理的に正しいのか

3)事業主(経営者)としての自覚


ひとつめは、ルールにしたがった正しい申告ができているか。

もしかしたら、節税できる部分を見逃しているかもしれません。


ふたつめは、税理士にたのむ価値が自分のニーズと合致するのか。


みっつめは、人生の経営者としてどんな相談相手が必要か。


これらの判断基準で考えてみてはいかがでしょうか。



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税理士事務所ASCOPE (アスコープ)

代表税理士 松崎怜


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